●開離、密集ルール
・出だしスタート時の開離、密集配置の見極めを間違えると手詰まりになる。
バス課題の場合、バスが4小節先まで上行ならば、スタートは可能な限り開離配置。逆にバスが下行ならば密集配置する。
ソプラノ課題の場合、バスの逆で、上行なら密集、下行なら開離。
開離は一音飛ばし、密着は続けて書く。
そこで決め手になるのが、バスとソプラノですが、必ず反行した動きになるので、次の音は既に機械的に決まっています。すべて数値化して書いてしまえばいいだけです。
バスならテノールとアルト書く、ソプラノならアルトとテノールを続けて全部数値化して書いてしまう。
無理な動きなら一から考え直す。
全体に下がっているので有れば、下の位置から始める。すべては反行。
●配置基本ルール
・バスが隣同士のテナーを超えてはいけない。
・バスとテノールは12度までは許される。
・上3声は、オクターブは超えないように配置する。
・Ⅴ7(属7)のみ第5音を省略する不完全形がある。
・Ⅲはほとんど使わない。不安定(テンション)になるため基本和声法では使わない。
・Ⅶは考える必要なし。(転調時のみ使用)
●連結ルール
・共通音がある場合
共通音を同じ声部に保留し、他の音はなるべく近い音に進行させる。
・共通音がない場合
バスの動きに対して、上3声を反行させる。
全てはこの2つのルールに従い進行することになる。
このシンプルなルールが私たちを苦しめるw
しかし、このルールがすべてのミスから解放してくれる要でもあり、本当に和声法の困難なポイントでもあるが、慣れれば・・・どうかな?
・Ⅴの前のコードから属7は必ず下行で進行。
・Ⅴ7(属7)の場合
第3音は短2度上行して主音に進行。
第7音は短2度(長調)または長2度(短調)下行して、主音の第3音に進行。
・Ⅱ-Ⅴでは共通音を同一声部に置かず、下行させる。根音は上昇させる。
・Ⅴ-Ⅵの連結は、Ⅴの第3和音(Ⅶ)導音はバスと並行させて上昇させる。(ただのドミナントモーションなんでⅠと同様に注意する)ほかの音はもっと近い音に下行させる。
下段と上段のオクターブを超え平行移動の!158並進行要注意!
・Ⅲ-Ⅳの連結は上三声をバスに反行させる。
●転回ルール
・Ⅵは転回しない。
第一転回系 6
Ⅰ6=特に制限なし
Ⅱ6=特に制限なし
Ⅲ6=特に制限なし
Ⅳ6=特に制限なし
Ⅴ6=特に制限なし
Ⅵ6=全く使わない。
第二転回系 64
Ⅰ64=Ⅴへの前提(Ⅰ64-Ⅴ)としてのみ使用される。また、経過音もあり(Ⅳ-Ⅰ64-Ⅳ)
Ⅱ64=通常使用されない。
Ⅲ64=ほとんど用いられない。
Ⅳ64=曲の冒頭と終息のみ。(Ⅰ-Ⅳ64-)
Ⅴ64=経過音のみ使われる。(Ⅰ-Ⅴ64-Ⅰ)
Ⅵ64=全く使わない。
●重複ルール
転回なし
Ⅰ=根音
Ⅱ=根音
Ⅲ=根音
Ⅳ=根音
Ⅴ=根音
Ⅵ=根音+第3音
第一転回系 6
Ⅰ6=根音+第5音(バス重複NG)
Ⅱ6=第3音
Ⅲ6=必要なし。
Ⅳ6=根音+第5音(バス重複NG)
Ⅴ6=根音+第5音(バス重複NG)
第二転回系 64
Ⅰ64=第5音(バス重複OK)
Ⅳ64=根音+第5音(バス重複OK)
Ⅴ64=根音+第5音(バス重複OK)
●ケーデンス
・始まりと最終はⅠ
・最終和音のⅠのソプラノに根音が来ることが望ましい。
・Ⅵに先行するⅤ7は必ず完全形
・トニックを決めて、ドミナントを付けて、サブドミを埋める。
・設定できる和音
Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ=Ⅰ6、Ⅳ=Ⅱ6、Ⅴ、Ⅵ=Ⅳ6、Ⅴ6
Ⅰ→Ⅱ、Ⅳ、Ⅴ、Ⅵ
Ⅱ→Ⅴ
Ⅲ→Ⅳ、Ⅵ
Ⅳ→Ⅰ、Ⅱ、Ⅴ
Ⅴ→Ⅰ、Ⅵ
Ⅵ→Ⅳ、Ⅱ、Ⅴ
・T、D、S機能
T→D→T
T→S→T
T→S→D→T
D→Sは行かない。
●終止
・完全終止
ⅤよりⅠに終止する。
・半終止
Ⅴの基本形で終止する。
Ⅰ64の第二転回系で終止する。
・変終止(アーメン終止)
Ⅳ(Ⅳ♭)よりⅠに落着する。
・偽終止
ⅤよりⅥに終止する。
・ポイント
終止のソプラノは第7音から根音へ
Ⅴなら第7音を取り込んでルートに解決する流れで終止感を出す
また密着、開離を整えて同音は揃え、動きを減らす。
●バス課題とソプラノ課題
・出だしスタート時の開離、密集配置の見極めを間違えると手詰まりになる。
バス課題の場合、バスが4小節先まで上行ならば、スタートは可能な限り開離配置。逆にバスが下行ならば密集配置する。
ソプラノ課題の場合、バスの逆で、上行なら密集、下行なら開離。
バス課題は転回ルールとケーデンスに任せれば比較的すぐに全体コードは決まるが、あまり安易に決めると行き詰まり、ドツボに嵌まるが、比較的に楽。
問題はソプラノ課題である。
ソプラノ課題は、連結ルールに注意する。
連結ルールの指定でうるさいのはドミナントである。
ソプラノ課題はドミナントに注意が必要。
・Ⅱ-Ⅴ
・Ⅴ-Ⅰ
・Ⅴ-Ⅵ
●試験対策
バスの先の動きを見て、上昇、下降で、思い切った開離、密集で、先細りや末広がりのための、ゆとりを持つ。
試験対策で逃げ道ならば、経過音と同じコードを続けるw
しかし、小節を超えてのSS、TT、同じコードを続けることは避ける。
逃げられない場合は、ほぼ一本道の苦行w
1本道の難問問題にぶち当たったら、固執せずパスしてさっさと次の問題に。
★暗記ポイントまとめのまとめ
かなり簡潔にまとめたが、上記だけで本当に大変なので、もう少し簡略化する。
・配置
・バスが隣同士のテナーを超えてはいけない。
・バスとテノールは12度までは許される。
・上3声は、オクターブは超えないように配置する。
・長短7度の跳躍はNG
7度以下厳守。
・連結
・共通音がある場合
共通音を同じ声部に保留し、他の音はなるべく近い音に進行させる。
・共通音がない場合
バスの動きに対して、上3声を反行させる。
・Ⅱ-ⅤはⅤバス上行ソプラノ下行のサンドイッチ
・Ⅴ-Ⅰ、Ⅴ-Ⅵはドミナント解決
下段、上段の!158並進行要注意!
・転回
Ⅵは転回しない。
第二転回系 64はⅠ=T、Ⅳ=S、Ⅴ=Dのみ使う。
・重複
転回なし
根音=バス=バスと重複
Ⅰ=根音
Ⅱ=根音
Ⅳ=根音
Ⅴ=根音
Ⅵ=根音+第3音
第一転回系 6
第3音=バス=Ⅱ
Ⅰ6=根音+第5音
Ⅱ6=第3音
Ⅳ6=根音+第5音
Ⅴ6=根音+第5音
第二転回系 64
第5音=バス=バスと重複
Ⅰ64=第5音
Ⅳ64=根音+第5音
Ⅴ64=根音+第5音
・終止
・完全終止
Ⅴ-Ⅰ
・半終止
ⅤorⅠ64
・変終止(アーメン終止)
Ⅳ(Ⅳ♭)-Ⅰ
・偽終止
Ⅴ-Ⅵ
暗記はやはり語呂
135=いさこ
246=にーしーろー
461=白い
572=粉に
683=ロク奴さー
何故語呂?
何故か、とっさに出てきません。
何故だろう?とにかく覚えればいいので、語呂でも何でも瞬時に出て来るもので対応w
移動ドで考える事。
上記が和声法の基本知識。
弾くときに心がける。
そこからこの法則を如何に習得していくかを考えていくことにしたい。
まずは和音のインバージョンは数値化することで、エニーキーに対応させる。
Ⅰ=135
Ⅱ=246
Ⅳ=468
Ⅴ=579
Ⅵ=683
なぜ数値化で考える必要性があるか。
そこには暗記のためである。
瞬時に判断するには度数で考えることが必須。
バス課題
1=Ⅰ、Ⅳ(第二転回、冒頭のみ)
2=Ⅱ、Ⅴ(第二転回、TDTサンドイッチ)
3=Ⅰ(第一転回)
4=Ⅳ、Ⅱ(第一転回)
5=Ⅴ、Ⅰ(第二転回)
6=Ⅵ、Ⅳ(第一転回)
7=Ⅴ(第一転回)
ソプラノ課題
1=Ⅰ、Ⅳ、Ⅵ
2=Ⅱ、Ⅴ
3=Ⅰ、Ⅵ
4=Ⅱ、Ⅳ
5=Ⅰ、Ⅴ
6=Ⅱ、Ⅳ、Ⅵ
7=Ⅴ
●バス
4度系
14(64)
14(64)
25(64)
51(64)
3度系
31(6)
42(6)
64(6)
7=5(6)
●ソプラノ
4=24
6=246
2=25
7=5
1=468
5=15
3=16
・自己チェック譜面の段落をサクッと通してチェックする。
・まずは、禁則1度、5度、8度重複。
同じ段落の場合は、5度は1線間、8度は2線半間の連続を確認するとすぐに分かる。
・問題は、2段またぎのチェック方法。
下段から上りを見る。
5度は、下段上部のファから上、下段ファなら上段ド。
ファ=ド、ソ=レ、ラ=ミ、シ=ファ。
・下段と上段のオクターブを超え平行移動
Ⅴ-Ⅵ進行でバスとソプラノが並行上昇する場合に注意!
見落としガチ
・転回系バス重複
・次に、ドミナントモーション系
増4度は、1線半(FとBの含む場合は1線半) +#
音が飛びすぎたもの、離れすぎたものは辞める。
長短7度の跳躍はNG
7度以下厳守。